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堺の芥子餅/けし餅
時をさかのぼり室町時代、南蛮貿易が活発に行われた堺はあらゆるものを日本にもたらしました。”けし餅”も南蛮貿易により栄えた堺ならではの銘菓です。数百年前の当時の最先端は、現在においても大現役! ふたつの老舗が歴史を伝え続けてくれています。それが「小島家」と「本家小嶋」。
本記事は、数百年の時を越えて当時から多くの人を魅了し続けている、超老舗のけし餅ふたつを食べ比べてみたものです!
▼ 個別の記事はこれらをご参照ください。
▼ 堺銘菓”けし餅”の歴史
堺銘菓のけし餅を購入しようと調べると、似た名前のふたつの老舗が見つかることでしょう。
「小島家」と「本家小嶋」。しかも、どちらも堺の宿院にあるのです。まずなふたつのお店の歴史について書いていきます。
さかのぼること500年近く、時代は室町。天文元年(1532年)に南蛮貿易でインドからもたらされたけしの実から、銘菓けし餅は誕生しました。<本家小嶋>の記事にも書きましたが、天文元年はあの千利休がまだ10歳の時というから驚きです。「菓子屋吉右衛門」として創業されたこの菓子屋こそ、現在の<本家小嶋>です。
少しややこしいのですが、この現在の<本家小嶋>がもともとは「小島家」という屋号で営業されていたようです。その後、詳細は不明ですが、お店が続けられなくなり現在の<小島家>に屋号を売り、延宝年間に現在の<小島家>が誕生しました。
戦後、現在の<本家小嶋>が、再びお店を復活させる折にもともとの「小島家」という店名を使用したため、裁判沙汰になり現在のように落ち着いたという経緯があるようです。
長い年月、いろいろあるのもですね。
▼ いざ”けし餅”食べ比べ!
どちらの店舗でも1つから購入可能なのがとても嬉しいです♪
数十個入りの木箱入りしかなかったら大変です。この手軽さから、私のように食べ比べる人が続出していることでしょう。
<本家小嶋>では「芥子餅」、<小島家>では「けし餅」という若干の記載の差異はあるものの、見た目はほとんど同じです。
賞味期限は<小島家>のほうが、少し長いです。
本家小嶋
小島家
両方食べてみましたが、結論、どちらも美味しい。予想以上に味も近かったです。
まず見た目を比べると、<本家小嶋>のほうが芥子の実を炒っているのか、少し濃い色。形については、持ち帰りにしたため個別のプラスチックケースに入っている<小島家>のほうが少し角張った感じです。
割ってみると、<小島家>のあんのほうが明るい色でした。食べた感じとしては、<本家小嶋>のお餅部分のほうが厚みがあるように思いました。
▼ それぞれの”けし餅”の特徴
本家小嶋
- 天文元年(1532年)創業
- 表記「芥子餅」
- 芥子餅の賞味期限は2,3日程度
- 購入のみ
小島家
- 延宝年間(1673~1681)創業
- 表記「けし餅」
- けし餅の賞味期限は4,5日程度
- 茶房あり
- オンラインショップあり
▼ アクセス&詳細情報
どちらも阪堺電車(チンチン電車)の宿院駅から歩いてすぐというのがいいですよね。
それぞれの店舗を行き来するのに時間がかからないので、観光で訪れた際にはぜひとも両方足を運んでいただきたいです。そして、私みたいに食べ比べて、感想をお聞かせいただければ嬉しいです。
堺名産けし餅本舗 小島屋泰芳
本家小嶋
以上、お読みいただきありがとうございました!
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